飛騨の春

飛騨の春は一瞬の煌き。桜が終わったばかりなのに、もうすでに初夏の気配が迫っている。


《飛騨市 神岡》
カミオカンデで有名な神岡町。
この町の歴史は激動だ。天保からの造り酒屋あり、明治から稼動する精錬所、花街の名残、やっつけ仕事の住居あり、その激動の変化の軌跡がモザイクのようなこの町の景色を作り出している。
小雨に濡れたモザイクが鈍く光る。


《飛騨市 古川》
高山から電車で3駅、NHKの連ドラ「さくら」の舞台に使われ、観光客も増えた。それでも、高山と比べるとずっと静かだ。ゆったりと休日を過ごしたい人にはこちらがお勧め。
この町の人々の、あるべき景観に対する意識は高く、ありがちな伝建観光地とは一味違う。
傍らの沈丁花の芳香につつまれて、気持ちのいい時間が過ぎてゆく。


《高山市 丹生川 曽手》
ウグイスが鳴いている。春だ。
山の中に数件が点在する集落。天気が良ければ、乗鞍岳も望める。
不便な場所?でも、きっとここには本当の豊かさがあるに違いない。

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